痛みは複雑。パート②
前回の投稿で、痛みは「脳からの警告信号」というテーマをお伝えしました。
今回は、その続き。
痛みは、脳へのインプットではなく脳からのアウトプットであり、主観的な感覚です。
脳は、常にカラダの内外からの情報を感覚器というセンサーによって受け取っています。
カラダの外からは、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚。これらを外受容感覚といいます。
カラダの中の情報は、心拍、呼吸、内臓、体温調節、関節位置や筋肉の収縮状態など。
これらは内受容感覚と言います。
脳は常にカラダの外と内側からの情報(刺激)を受け取り、情報処理されアウトプットした結果、姿勢や動作といったものに現れます。
そして、痛みや思考、感情といったものもアウトプットに含まれます。
この感覚システムが働くことによって、自分と環境との関係を認知して、生命身体活動が行われています。
脳の情報処理の仕方をざっくりいうと、その情報は「安心、安全であるか?」
脳の最優先事項は生存にあって、生命にとって危険と判断されると身体には危険回避の反応が現れます。
その反応は、心拍数があがったり、呼吸が速くなったりと緊張した時の症状に現れています。
また、その反応には「痛み」の感覚も含まれています。
その危険を回避する行動をとらせるために「痛み」という指令を出していると考えられます。
周囲の状況と感覚システムのミスマッチが起こると、脳が危険と判断して症状あらわれることもあります。たとえば、乗り物酔いなどが代表的かと思います。
実際には移動しているにもかかわらず、身体は停まっていると認知してしまっていることによって、脳が環境の状況とマッチしていないと判断して、その行動を止めるように、危険信号として吐き気やめまいなどの症状をだしています。
なんだか、自分で書いていて難しい話になってきてしまいました。
まずは感覚システムがしっかり機能して、情報(刺激)を受け取れることが大切で、ここが機能していないと脳機能も低下して情報処理もしっかり行えなくなり、結果、悪循環に陥ってしまいます。
要は、様々な徒手療法や鍼灸、ボディワークなどありますが、この感覚システムに対してアプローチしている訳で、セラピストはここの理解が重要だと思います。
長くなったので、今回はこのあたりで。
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